公開事例
株式会社青山の業務効率化に向けたDX導入事例
企業概要
株式会社青山は滋賀県を拠点とし、寝具を中心に展開するメーカーです。主な事業は、寝具およびダウンジャケットの製作であり、生産から出荷までの業務を自社で担っています。
導入前の課題
同社では以下の業務をすべて紙媒体で管理していました:
- 生産管理(社内・外注)
- 資材管理
- 会計管理
- 出荷管理
紙ベースの運用により、特に過去のデータの検索に多くの時間と手間がかかっていました。また、会社の成長に伴ってアナログ管理の限界を感じ、業務効率化の必要性が高まっていました。
DX導入の背景と目的
業務の煩雑化や労働生産性の低下に対応するため、同社はWebアプリケーションとクラウド型ファイルサーバの導入を決定しました。これは、業務のデジタル化によって生産性向上と将来的な成長に備えることを目的としています。
システム構成と技術的特徴
Webアプリケーションとクラウドファイルサーバの構築
構築は、株式会社サイタンスの支援のもと行われました。インフラにはAmazon Web Services (AWS)を採用し、以下のような構成となっています。
機能 | 採用技術 |
---|---|
Webアプリケーション | Elastic Beanstalk(Python 3.7 / Amazon Linux 2) |
データベース | Amazon RDS(PostgreSQL) |
DNS管理 | Amazon Route 53 |
フロントロードバランサ | Application Load Balancer(ALB) |
クラウドファイルサーバ | EC2 + Amazon EBS |
システム構成の補足
- EC2およびRDSは冗長化せず、シングル構成となっています。これは初期導入コストを抑えるための判断です。
- 導入プロジェクトは以下の日程で実施されました:
フェーズ | 日程 |
---|---|
キックオフ | 2019年5月1日 |
本番稼働開始 | 2020年10月1日 |
導入効果
業務効率化の成果
クラウド化とアプリ導入により、以下の改善が見られました:
- 生産管理にかかる工数の大幅削減
- テレワーク対応(コロナ禍でも業務継続可能に)
- ペーパーレス化による印刷コストの削減
データ分析基盤の活用
2020年10月より、データ分析基盤も稼働を開始しています。これにより以下のような成果が得られました:
- 棚卸にかかる時間を従来比で半分以下に短縮
- 業務データの整合性向上と社内での共有が促進
- 外部取引先とのAPI連携による業務自動化
- 印刷物の削減によるコストダウン
導入時の課題と対応
同社にとってシステム導入は初めての試みであり、次のような課題が発生しました:
- ユーザー体験(UX)や業務課題の明確化が不十分
- ITを活用した課題解決方法に関する認識のズレ
この結果、最初に構築したアプリケーションは一度全て破棄され、再構築を余儀なくされました。現在では、社員も操作に慣れ、運用が安定しています。
システム導入から運用に至るまで包括的にサポート
株式会社サイタンスは、Webアプリケーション開発およびAWS導入支援を行う企業です。お客様の業務課題を、システム導入から運用に至るまで包括的にサポートしています。
AWSを活用したソリューションの提案・構築・運用支援を通じて、企業のデジタル化推進を支援しています。
